コンピュータに画像はどう見えるのか? その4 傾き補正編

本日のお題画像:

*1


非常に分かりにくいのですが、お題画像の左側、

この画像、左に0.8度くらい傾いています。ウソだとお思いなら、分度器で測ってみてください。


大量のスキャン画像を処理する場合、その都度、分度器で測定するわけには行きません。


そこで登場するのが、今までに何度か登場しているHough変換(ハフへんかん)です。


すでに、http://d.hatena.ne.jp/denshikA/20100420で確認したとおり、「赤枠内の交差点の位置だけで、緑枠内に線が、どのあたりに、どんな傾きであるのか、分かってしまう」わけです。


今日は、傾きに注目してみましょう。とりあえず、以下の4つを見てください。




うすうすお分かりのように、緑枠の縦っぽい線が左に45度づつ傾くと、赤枠内の交差点が右に1/4づつ進みます。


つまり、赤枠内の横軸は、ゼロから180までをあらわしていて、交差点の位置から、その傾きの角度を教えてくれる、という仕組みです。


昨日は、言葉なしで載せてみましたが、本日は、少しだけ入れて見ましょう。*2


元画像を、白黒画像にして見ましょう。


次に、画像の枠となる部分だけ、抽出してみましょう*3


この画像を、左側の縦っぽい線だけ、Hough変換してみましょう。


あらまっ、不思議。赤枠内の横軸0.8度のところに、交差点ができました。


そして、Hough変換で分かった0.8度で、画像を回転させれば、

という感じで、画像の傾きが、すっきり直りました。


結論:このように、Hough変換ってものは、書籍電子化や新聞電子化で、使われてるんですよ、ってこと。

*1:データ元などは、こちらを参照http://d.hatena.ne.jp/bookscanner/20060920

*2:今回、説明を分かりやすくするために、かなり、イジってます。なので、大きな流れをつかむつもりで、細かい部分は、かなり間違ってるよ、くらいの認識でいてください

*3:この処理については、後日、詳述するかもしれません