リボン・スキャニングとは何か?その4
過去3回、リボン・スキャニングというものを説明してきました。
http://d.hatena.ne.jp/denshikA/20100517
http://d.hatena.ne.jp/denshikA/20100518
http://d.hatena.ne.jp/denshikA/20100520
リボン・スキャニング以前のスキャン方法の問題点は、ズバリ、再スキャンが発生した時の「頭だし」にあったと思います。個人的に、それ以外は、特に不満はなかったです。リボン・スキャニングの出現で、「頭だし」が不要になり、作業の効率の面でも、総合的な品質の面でも、大きく前進しました。
今回のシリーズの最後として、「頭だし」がなくなったワークフローを確認してみましょう。
まず、こんな感じで、どんどんとスキャンして、取り込んでいきます。
全てスキャンしたな、と思ったら、取り込んだ「リボン*1」を開いて見ましょう。
こんな感じで、開くボタンを押して、保存先のフォルダを選択すると、
こんな感じで、グァーっと画像が並びます。このとき、すでにコマ自動検出が働いて、コマ枠として、黄緑色っぽい枠が現れます。
各コマをちょっと拡大表示にしてみましょ。そして赤丸部分が、コマ自動検出をしくじっちゃったと想定しましょう。
まず、変更したい黄緑枠をクリック。紫枠に変化しますね。
とりあえず、間違った紫枠を削除。
紫枠は、移動したり、枠を拡大・縮小したりできますよ。
お好みの紫枠になったら、確定ボタンを押せば、
ほら、変更完了!
最後に、「じゃ、これで切り抜いて、1コマづつの画像にしてください」ボタンを押すと、指定フォルダ内に、マイクロフィルム1本分の画像ができあがるわけです。
ねぇ、ちょっとだけスゴいでしょ?
というわけで、要するに、コマ自動検出のしくじりを発見した時、これまでは、
わざわざフィルムを持ち出してきて、おおよその目星をつけて、(腱鞘炎に耐えながら)ひたすら早送りし、目星近辺に来たら、(眼精疲労にも負けず)虫眼鏡でお探し画像をひたすら探し、見つかったら、スキャナにセットして、画像をスキャンして、フィルムはもとあった場所へ戻しに行く
ことをしていたわけですが、リボン・スキャニングを採用していれば、
その場で、間違った枠を削除・移動・拡大・縮小することで、チャチャっと直せてしまう
わけでして、この両者の作業効率の差を、ご理解いただけたでしょう。
「でら、便利になったでしょ?」
*1:取り込んだフィルム丸ごと画像のことを、リボンと呼んでいます。かわいいでしょ。